小心者のぼくの日記

小心者のぼくが、経営・起業・資産運用であれこれしているブログ。

中小企業がグループウェアを導入する際の6つのポイント

こんにちは。

コロナによって、中小企業においてもITツールの導入が加速しています。特にzoomをはじめとするオンライン会議システムは多くの方が使用し、その利便性も感じたのではないでしょうか。これを機に、どんどんIT化を進め生産性を向上させようと躍起になっている企業も多いことと思います。

しかし一方で、

・本当にそのツールで効果が出るか分からない
・現場がなかなかツールを使ってくれない
・逆に生産性が落ちてしまった

と悩まれている担当者の方が多いのも事実です。私自身、ツール選びから導入まで常に悩みっぱなしで、諦めたことや逆に想定外だったことも通じて、導入する際の肝のようなものを実践で学んできました。

そこで今回は、ITツールの中でもグループウェアに注目し、

どのように中小企業でグループウェアを導入すればよいか

を、実体験をベースに汎用性のある形でお伝えしようと思います。

この記事を通じて、スムーズなITツール導入生産性の向上を実現していただけたら幸いです。

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グループウェア

▼結論

  • 設計・運用体制を整えておく

-経営陣主導の推進チームを作る

-目的を明確にする

-基幹システムとの連携を前提に考える

 

  • 現場への浸透に気を配る

-3つのしにくいを無くす

-完全切り替えを基本とする

-マニュアルはやりながら作る

グループウェアとは

グループウェアとは、情報共有やコミュニケーションの効率化によって、業務の生産性を高めることを目的としたソフトウェアです。無料のグループウェアも含めると、特定の領域に特化したものから全体的な機能をそろえたものまで、様々なサービスが展開されています。

 

グループウェアを導入する企業は、用途に合わせてどのツールが良いかを検討していくことになります。主な用途は例えばこのような感じです。

・スケジュール管理

・設備・施設予約システム

・ワークフロー

・文書管理

掲示板・社内連絡

・チャット・コミュニケーション

・プロジェクト管理

▼当社の現状

当社は主にワークフローとしてkintoneを活用しています。FAX等の紙媒体でのやり取りを廃止し、自宅や得意先で申請が出せるようにすることで残業時間やテレワーク、印刷代の削減を目的としました。

 

導入後1年経過した段階での結果は、

・営業所におけるFAX廃止の実現

・残業時間10~20時間/月削減

のようになっています。

 

今後の課題は、基幹システムとの連携強化です。経理、受発注、申請書類を連携し、チェック作業や手入力業務の大半を排除していこうと考えています。

ではここから、具体的にグループウェアを中小企業で導入する際のポイントを解説していきます。

▼設計・運用体制を整えておく

まず、設計・運用体制の視点で取り組みが必要となります。

大きく分けると、経営陣主導の推進チームを作る、目的を明確にする、基幹システムとの連携を前提に考える、です。

  • 経営陣主導の推進チームを作る

現場に浸透させる、また重要性を認識させるために経営陣の巻き込みは必須です。最もベストなのは、推進チームの統括責任者を社長が担ってくれるケースですが、それが難しい場合はチームのメンバーに名前を入れさせてもらうだけでも良いです。

 

経営陣をチームに入れるのは、強制力を発揮するためもありますが、各論での揉め事を抑えることにも役立ちます。

 

本来、グループウェアに限らずITツールは組織全体の生産性を向上させなければなりません。特定の部署がラクになった代わりに、別の部署では入力作業が倍増した、みたいな話になっては本末転倒です。

 

そのため、全体的なバランスを調整する役割として、部署を横断して思考できる経営陣の存在が重要となります。この強烈なトップがチームにいないと、声が大きい人や勤続年数が長い人の意見に偏ってしまうことがあります。

  • 目的を明確にする

経営陣の巻き込みと同じくらい重要なのが、目的の明確化です。

・組織が抱えている現状の解決したい課題は何か

・解決とはどのような状態のことを言うのか

・結果としてどの経営指標が改善するのか

言語化しましょう。

≪業務の棚卸≫

ここで、どの程度数値的なメリットが実現できるかを把握するには業務の棚卸が必要です。まずは、日別・週別・月別で行っている業務プロセスやシステムの流れをフローで表現してみましょう。

 

このようにフローで表現できれば、どの部分で二度手間や非効率が発生しているかを見つけ、ITツールでそれが改善されそうかを確認していくことで、費用対効果を概算することができます。

≪費用対効果の種類≫

さて、費用対効果にはコストサイドと売上サイドの両面から考えましょう。

 

コスト側は例えば、紙代・旅費交通費・残業代を削減するなどの目に見えるケースが多いです。一方で売上側は無駄な事務作業が削減されたことで営業の顧客訪問回数が増える、離職率が下がることで習熟度が高まり生産効率が上がる等の効果が期待できます。

 

どのような効果がどれくらい、なぜ発生するのかを論理的に説明できるようにしておきましょう。

 

ただよくある間違いとして「人件費削減」があります。これは終業時間内の業務時間が〇時間減ることで、〇時間×時給分の人件費削減効果がある、というようなロジックです。残業時間が減るのであれば良いですが、就業時間内の業務時間が減っても、他の生産的な活動で代替できないのであればあまり意味がありません。

 

よくITベンダーは人件費削減換算してきますが、上記のような理由で単純なコストアップになるケースが多いので気を付けましょう。

  • 基幹システムとの連携を前提に考える

メールやFAXによる情報のインプットをグループウェアに移行する場合、基幹システムとの連携を考慮しておくことをお勧めします。自動連携させる、CSVで連携するなどやり方は様々です。

 

これは自社の課題感ですが、経理業務、受発注業務、申請業務が現在全て別のシステムで稼働しています。そのため情報の入り口と処理がチグハグで、もう少し効率化できるのにと感じています。

▼現場への浸透に気を配る 

続いて導入の際に現場へ浸透させるための取り組みです。一生懸命設計しても、現場がなかなか使ってくれず、もしくは使いにくいまま使われてしまうと、全てが徒労に終わってしまいます。

 

ここでは3つのポイントを説明します。

  • 3つのしにくいを無くす

グループウェアに限らず、新システムやツールを導入する際は3つのしにくいがついて回ると感じています。それは「入力しにくい」「見にくい」「管理しにくい」です。

≪入力しにくい≫

 例えばこれまでエクセルで情報のやり取りをしていた場合を考えます。エクセルだとデータはキーボードの上下左右キーでセル移動をして入力しているのではないでしょうか。しかしグループウェアの入力欄は独立していることが多いため、tabキーやわざわざマウスでタップして入力する必要があり、これが「入力しにくい」と感じさせてしまうようです。

 

解決策としては、マスターを作ってデータを自動呼出し、もしくは書式の刷新を行うことで、できるだけ入力欄を減らすことが考えられます。またエクセルで入力して、グループウェア上に添付するという対応の仕方もあります。

 

いずれにしても入力しにくいと感じさせてしまうと現場の士気にも関わりますので、特に毎日入力するものに関しては気を付けてみてください。

≪見にくい≫

A4用紙縦での印刷を前提として作成された書式をグループウェアへ移行した場合によく起きる事象です。パソコンは基本横長なので、スクロールする必要があるということです。

 

またエクセルの書式のように、色やフォントサイズ、枠線を自由にカスタマイズしにくいグループウェアもあります。その結果、ラベルと入力欄が見分けにくいということも起きます。

 

いずれにせよ見にくさは、ワークフロー目的で運用を検討している会社であれば要注意です。ある程度権限を持つ決裁者が反発してきます。横長の書式にする、いらない項目、頻度の高くない項目は思い切って削除するなどして、書式のレイアウト変更を考えてみてください。

≪管理しにくい≫

実は紙は最強に汎用性の高い媒体です。ペンさえあれば、すぐにチェックしたりコメントを書き込むことができます。そのため処理中に突発的な業務で作業が中断されても、簡単にメモを書き込んで進捗を記録しておくことができます。特に登録関係の仕事は入力漏れやミスが許されませんので、こういったリマインドの機能ニーズがあります。

 

解決策としては、簡単にメモできるようにフリー記入欄を設けることや、進捗ごとのチェックボックスを挿入しておくこと、入力必須項目を作り次に進めないようにするなどが考えられます。

 

しかし根本的に解決するのであれば、基幹システムやその他システムと連携させ、グループウェアからのインプット情報を自動・半自動で取り込みできる状態を作ってあげることが必要です。

  • 極力完全切り替えを目指す

グループウェアに移行したい業務がある場合は、極力完全切り替えを目指しましょう。(もちろん試験期間は並行稼働で進めます。)無理やりにでもシステムに慣れてもらい、早い段階でグループウェアの修正・改善の方にみんなの力を集結させた方が効率的です。

 

弊社の場合はFAXの排除、旧システムからの申請拒否を行うことでグループウェアを使わざるを得ない状況を作りました。仮に問題が起きた場合はすぐに昔の体制に戻れるようにはしておきます。

  • やりながらマニュアルを作る

最終的に細かい手順は現場の使用者のやりやすさで決まります。月・年単位で活用していると、事前のヒアリングや試験運用中には気付かなかった、考えてもなかったやりにくさが出てきます。やりにくいと思っていても、「そういうもの」と現場が特に疑問に思っていないケースもあります。

 

そのため最初からマニュアルを作りこんで強制させるよりも、日々継ぎ足しでやりやすい方法を模索していくことをお勧めします。現場の方がマニュアル作りに慣れていない場合は、推進チームのメンバーで聞き取りしながら作成してあげても良いでしょう。

 

マニュアルを日々作るのは現場に即したものに仕上げていくためだけではありません。マニュアル作成を通じて「自分たちでやってる感、作り上げてる感」を醸成し、やらされてる感を無くすことができます。また他部署の業務オペレーションを理解するきっかけにもなります。

 

現実問題、自分たちが関与できないものに対して、現場が問題提起や生産的な意見を述べてくれることはありません。その結果、疑問すら持たず我慢して使うか、陰で不満を言ってITツールにアレルギーを持つかです。

▼さいごに

いかがでしたでしょうか。今回は中小企業でグループウェアを導入する際のポイントをお伝えしました。

 

実際に試行錯誤しながら自社なりのやり方を汎用性ある形にまとめてみました。皆さんの参考になればと思います。

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